1. Story/ お話
FLDS (Fundamentalist Church of Jesus Christ of Latter-Day Saints)という
末日聖徒イエス・キリスト教会原理派(モルモン教原理派)のドキュメンタリー。
この宗教コミュニティでは1人の預言者の男の一存で全てが決まり、
一夫多妻制、児童婚、家庭内暴力が平然と行われていたことが
この宗教を離脱した人々のインタビューから語られる。
2. Review/ 感想
口に手を当てずにはいられない、耐えられない生々しいドキュメンタリーだった。
このどこへもやり場のないディスカスティングな気持ち・・・!
「一夫多妻制」
物語は最初から考えられない事実から始まった。
FLDSで一番偉い予言者、85歳のルーロンジェフスが
18歳の女の子と結婚する・・・。自分が気に入ったから。
青ざめた。。。
結局この人、死ぬまでの間に65人も妻がいたらしい。
妻は他の妻のことを、「シスターワイフ」って呼ぶんだって。
そうか、シスターか。
この物語のメインは、その息子、ウォーレンジェフス。
この男、父親が死んだ後、預言者の地位を勝手に後継し、
父親の妻のほとんどを自分の妻にしたの。
「女は男の所有物」という考えの団体。
頭にくる。。。。
このカルトでは、功績を讃えられ、預言者に認められたら、
預言者から妻が与えられるシステムらしい。
考えられない!妻は「人間」であり「物」ではない。
人数が多ければ多いほど良いため、好き放題するパワーを手に入れた男は
父親の妻も自分の「妻」にしたわけ。
「児童婚」
預言者であるウォーレンジェフスは、
コミュニティから人を減らさないために、14歳などの少女を結婚させていた。
結婚し、子供を産ませ、コミュニティを大きくする。
少女が外の世界への興味を持つ前に足枷を履かせるような仕組み。
本当に信じられない!
親も預言者の言うことは絶対だからNOと言えないらしい。
何が衝撃的って、この預言者本人も12歳の子供と結婚していた。
心が痛い。。。
このドキュメンタリーを見て、
「一夫多妻制」と「児童婚」が引き起こす男尊女卑の仕組みが
痛いほどによくわかった。
これらは世界の多くの場所では違法、犯罪行為。
でも、何を信仰するかは個人の自由。
外の世界を知らず暮らしている女性たちを連れ出してあげたいけれど、
本人の信仰は自由だから、彼女らが出たいと思わない限り、
こちらからできることは何もないのだろう。
ちなみに、最初に預言者ルーロンジェフスと20歳の時に結婚したアリシア。
その次にウォーレンでない息子と結婚して生まれた娘が「ルーリーシア」。
・・・絶対「ルーロン」と「アリシア」の合体。
私なら改名する。。。
最悪でやりきれない内容だけれど、ドキュメンタリーとしては良かった。
出演した女性たちの強さに感服。
3. Recommendation/ おすすめ
- 【Docシリーズ】Three Wives One Husband (2014-17)
何年か前に見た、同じく一夫多妻のモルモン教徒のドキュメンタリー。
今日本のネットフリックスだとられないみたい。
こちらは本人の選択のもとに家族になっていて、ジャッジすると言うより、
「へー」って見られるドキュメンタリー。
シスターワイブズが嫉妬したりするの、平和(笑)Keep sweetと比べ物にならない(笑)
4. Date/ 観賞完了日
2022年6月 Netflixにて
In 2008, the world learned about a secretive polygamous sect inside the Fundamentalist Church of Jesus Christ of Latter-Day Saints.
— Netflix (@netflix) June 8, 2022
Keep Sweet: Pray and Obey is a four-part documentary that digs deeper into the rise of self-professed prophet Warren Jeffs. Now on Netflix. pic.twitter.com/2uPnaYXSX4