1. Story/ お話
アメリカインディアナ州。
DNA検査を受けると、人工授精で生まれた自分には複数の兄弟がいることが発覚。
しかも兄弟たちを繋げる「生物的父親」はなんと母親たちの主治医。
主治医が患者に嘘をつき、ドナー基準を満たしていない自身が
患者の承諾なしに、ドナーとなっていた事実が明らかに。
子供たちはこの医師に対し裁判を起こすも、
法律がないため、医師に十分な刑を与えることができなかった。
2. Review/ 感想
Our FatherのFatherの意味、「父」だけじゃない気がする。
クライン医師はカルトの考えを信じていて、
その教えに従い、実現することで
みんなの父である「神」になれると思ってたことを
皮肉ってるのでは??
信仰は個人の自由だけれど、
他人、ましてや自分を頼りにやってくる患者を使うとは、
信じがたく、ただただ腹立たしい。
このドキュメンタリーは当事者である子供がメインだったけれど、
その母親たちも出演していた。
けれど、父親たちは出演していなかった。
特に、自分の精子を提供したのにそれを使用せず、
クレインは自分の物を勝手に使っていたって・・・!訴えたい・・!
・・・でもそのことに対して裁判を起こしたら、
今まで大事に育ててきた子供の存在を否定することになるから
ノーコメントなのかな。
当事者でない自分にはとても踏み込めない内容だ。
結局、このドキュメンタリー制作時点で、
クレイン氏をバイオロジカル父として持つ人は94人いるということは、
それだけ子供を持つことができない「父親」がいるという事実。
「子供ができない」っていうと、潜在的に子供を産む女性に
問題があるよう思われている世の中だけれど、違うということに再認識。
男性は話さないからかな。これもトキシックマスキュリニティか?
下記記事によると不妊の原因は男女半々のよう。
すごくセンシティブで衝撃的なドキュメンタリーだった。
今、中絶の権利の法改正に注目が高まるアメリカ。
中絶反対支持者にとってこのドキュメンタリーはどの様に映るんだろう。
![](https://howruecsit.com/wp-content/uploads/2022/03/me-moji-e1648261284205.png)
見応えのあるドキュメンタリーだった。
すごく複雑で、「自分が当事者だったら」と考え出すと止まらない。
3. Date/ 観賞日
2022年5月 Netflixにて
A top fertility doctor had a sickening secret: he was using his own sperm. Decades later, his “children” band together to pursue justice.
— Netflix (@netflix) April 14, 2022
Our Father premieres May 11. pic.twitter.com/MWbDtP7eTa