【映画レビュー】Darlings / ダーリンズ (2022):離婚が難しい国、インド。

1. Story/ お話

主人公バドルの夫ハムザはアルコホリックな上に、暴力を振るう。
殺されそうになっては許す、を繰り返してたが、
母親と共に仕返しをすることに。
電車のレールの上に置き去りを試みたが、
良心に勝てず、夫を解放したところ、本人は電車に轢かれて、完結。
悪者を排除できたと言う点ではハッピーエンド。

2. Review/ 感想

家庭内暴力を振るわれても離婚ができず、
唯一の味方である母親ですら離婚を提案できない!

友人も見てみぬふり。

それは離婚、再婚が難しい文化だからとのこと。
インドの離婚率は1000組に13組。約1%
アメリカは46%。ちなみに日本も2%に満たないくらい。

離婚が難しい主な理由は、

  1. 女性が声を挙げられない
  2. 社会家族の名声に傷がつく
  3. 信仰の教えに背く(ヒンズー教)

リアリティショー「今ドキ!インド結婚事情」のS1に登場した女性は
離婚し、新たなパートナーを探したいと結婚相談に。
紹介された男性も同じく離婚歴あり。
すると彼女の父親が即却下!
自分の娘も同じにも関わらず却下するなんて
びっくりしたことを思い出した。
そういう文化ってことなんだろうな。

主人公バドルは子供が欲しくて、
離婚してしまったら再婚が難しくなり、
子供を持つことができないかもしれないことから
暴力夫の元を去ることができない。

夫ハムザは職場で望まない業務をさせられているが、
「公務員」である肩書きが捨てることができない。
嫌な仕事をやられないが故に、
妻や近所の人々に対し、権力があるように見えるように
偉そうにし、嫌がらせ、暴力を振るう。

暴力を振るわれても、同じベットで寝て、
夫のために朝ご飯を作るバドル・・・。
悔しくて泣ける。

先日、アメリカのインドコミュニティが舞台の
映画「ウェディングシーズン」を見て
インドは華やかだな〜なんて思ったり、
少し前には映画「パッドマン」に率直に感動したから、
この映画を見て、インドの暗い現実に引き戻された。

もどかしくて心が痛い映画だけれど、
問題提起の映画としては良い映画だと思う。

3. Recommendations/ おすすめ

本作と同じくNetflix新作。インド系アメリカ人が嘘の恋人と恋に落ちる話。ハッピーエンド。

  • 【映画】Pad man/ パッドマン (2018)

生理がタブーとされているインドで生理用ナプキンを開発した男の話。ハッピーエンド。

インド人、インド系アメリカ人らがインド人マッチメイカーの助けを借り、インド人の結婚相手を探す話。おすすめ。

4. Date/ 観賞日

2022年8月 Netflixにて

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