【Docレビュー】Descendant / クロティルダの子孫たち (2022):米歴史の知識が必要。

フル邦題:クロティルダの子孫たちー最後の奴隷船を探してー

毎年楽しみにしている、
米オバマ元大統領により発表される
「オバマリスト」の映画リスト。
2022年のリストは下記ツイートの投稿の通り。

発表時点でサブスクで観賞できるのもは
残念ながらほとんどない中、
見ることができたのが、
この「クロティルダの子孫たち」。
ネットフリックスオリジナルドキュメンタリーで、
オバマ大統領も制作に携わった作品。
(そのため「偏見が入っているかも」と
リストに追記がある。)

2週間無料トライアル

1. Story/ あらすじ

アメリカ、アラバマ州モビール。
ここにはアメリカに最後に来た奴隷船
クロティルダ号が上陸した地。
今もその子孫が住んでおり、
彼らは近郊の川に沈んでいるとされる
クロティルダ号を探し続けていた。
このドキュメンタリーで
ようやく見つけることができた。
しかし同時に、実はモビールの白人地主により
その船を沈めた場所は隠されていた事実も発覚。

31日間無料トライアル

2. Review/ 感想

この映画の評価
おすすめ度👍
 (3)
悲しさ💔
 (5)

オバマリストに入っていたから、
という理由で鑑賞したけれど、
アメリカの歴史に詳しくないため、
少し集中が切れてしまったのは
正直なところ。

それでも、奴隷船を運行し、
奴隷を所持した白人の子孫と
奴隷船に乗ってアメリカに来た黒人の子孫が
互いに対話をするシーン、言葉は
考えさせられるものがあった。

「黒人奴隷を所持していた自分(白人)の
祖先は良いマスターだった」、
との主張に対し、
奴隷だった祖先を持つ黒人男性は
「良いマスターも悪いマスターもいない。
奴隷を所持していた人は全て悪い人。」との返事。
自分の祖先は善人だった、と
思いたい気持ちも分かるが、
黒人男性の言う通りだと思った。

アラバマ州を始め、アメリカ南部には
奴隷制廃止反対派であった
南部連合軍のリーダーたちの銅像が存在し、
そのリーダーらの名をつけた建物が存在するとの
紹介が写真のみでされていた。
詳しい説明がなく、
わからないものが多かったので調べてみた!

リー将軍 (General Lee)

奴隷制継続を支持した南部連合軍のリーダー、
ロバート・エドワード・リー。
裕福な家庭出身の
ヴァージニア州出身の政治家。

リー将軍の銅像

2020年にアメリカでジョージフロイド氏が
警察により殺害された事件をきっかけに
抗議としてアメリカの各地にある、
南部連合軍のリーダー、リー将軍の銅像に
スプレーなどでいたずら書きがされた。
ヴァージニア州ではこれを期に
この銅像の撤去を決断した。

Stonewall Jackson Memorial Hospital

「Stonewall Jackson」こと
トーマス・ジョナサン・ジャクソン。
南北戦争で南部連合軍のリーダー
リー将軍の右腕だった人物。
「Stonewall」はニックネーム。
奴隷制廃止に反対した人の名前が入った
病院が存在するとの指摘として
写真で紹介された。

エドマンドペタス橋(Edmund Pettus Bridge)

アラバマ州セルマにある橋。
エドマンドペタスは政治家、
そしてアラバマ州の
白人至上主義団体KKKのリーダーであり、
南部戦争の南部連合軍の将軍だった。


そして1965年に
マーティンルーサーキング牧師を筆頭に
黒人らが白人と同じ投票権を求めて
行進デモを行った橋。
橋の名前は知らずとも、
その写真を見たことがある人は多いはず。

ナチスのヨーゼフメンゲレ

ドイツ人医師。
アウシュビッツ収容所で人体実験を行った。

こんな悪人の名前を学校名に付けないように、
負けた南部連合軍のリーダーの名前を
公共施設に付けるなんておかしい、との話があった。

ナチスの極悪人の名前を含め、
アメリカでは知っていて当たり前らしい
名前が登場するが、
外国人の自分には説明がないとわからなかった。

知らないことを調べることで勉強にはなったが、
アメリカ人向けに制作されていると感じたので、
おすすめはしないかな。

3. Date/ 観賞日

2022-12-30 Netflixにて

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