【Docレビュー】Untold: The Girlfriend Who Didn’t Exist / 架空の恋人 (2022):3年間一度も会ったことない人を恋人と呼べるか。

1. Story/ お話

アメフト選手、マンタイテオ
アメフトの推薦で名門ノートルダム大学に入学し、
全米でトップ学生アスリートとなった。
しかし、Facebookを通じてできた彼女は、
実は男性により作られた架空の人物だったことが発覚。
このゴシップが彼の大学卒業後の
プロへの道に悪い影響を及ぼしてしまった。
このストーリーを本人マンタイテオと、
架空の人物を作った当事者ロナイヤ(ナヤ)の
インタビューを元に作成されたドキュメンタリー。

2. Review/ 感想

見応えのあるドキュメンタリーだった!
映画ではなく、2話のシリーズもの。
もちろん続けて観賞。

マンタイテオはハワイ州出身のポリネシア系の男性。
幼い頃から家族、信仰(モルモン教)、フットボールの3本の柱を中心に生きてきた。

すごく真面目そうだった。

大学ではアメフトに集中しないといけないから、
会ったことのない人のことを「彼女」と呼べてしまう。
アメフトに忙しく、まめにデートの時間を作らなくていい相手だから
好都合だったのだろう。

当時のマンタイの仲間も遠距離恋愛は普通、と証言していた。
ちなみにマンタイは中西部のインディアナ州に、
架空の彼女リネイは西海岸カリフォルニア州にいた(ことに)。

信仰に厚く、大真面目だったからこそ、
疑うことなく騙されて3年間(!)も会ったことのない人物「彼女」だと
思っていたんだろうな。

会ったことのない友人ならあり得ると思うけれど、恋人は難しいな。

ちなみに一言、神の導きにより大学を選んだエピソードは理解し難かった。
ずっとUSC目指してたならUSC一択じゃない!

さて、3年間騙された彼を滑稽と思うか、不憫に思うか。
アメフトの有望選手だったのにも関わらず、
このゴシップのせいで傷がついて、
一巡目でNFLチームに選ばれなかったことを思うと、可哀想だと思う。
プレイヤーとしてのスキルはなんら影響がないのに。
でも、選手の人気も集客に重要だから、仕方ないか。

ちなみに、ドキュメンタリーでコメントする
現在のマンタイテオ、学生時代とは見違えてかっこよかった。
歯が綺麗になっていたね(笑)
ちなみにゲイなのでは、なんて質問もされて、
否定しているシーンもあったけれど、
同じく歯の綺麗な女性と結婚してお子さんもいるみたい。
ちなみにお子さんの名前は「ヒロミ」。IGの投稿によるとワイフのミドルネームらしい。

そして今はフリーエージェント(自由契約選手)とのこと。
この時間を使ってこのドキュメンタリーで汚名を晴らしたかったのかな。

現在のロナイヤ(ナヤ)はトランスジェンダー (MtF)ということで、
最初彼女のインタビューから始まったから、
初めから視聴者の注意を惹きつける演出だった。

彼女はサモアに在住。
サモアはジェンダーがなく生きやすいってことで、
マンタイも彼女を許していることだし、
幸せに生きていって欲しいと思った。

真面目なマンタイテオのキャラクターと、
ジェンダーアイデンティティに悩んでいたロナイヤ。
2人の人間身のある言葉が興味深く、
良いドキュメンタリーだった。

3. Date/ 観賞日

2022年8月 Netflixにて英語字幕で

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