【Docレビュー】Girl in the Picture / ガールインザピクチャー (2022):想像を絶する悲しい実話。

ドキュメンタリー「ガールインザピクチャー」を鑑賞。
この記事を読めば、この作品の内容が分かります!

初回初月無料おためし

1. Story/ お話

20歳の女性が亡くなった後、
彼女は偽名を使って生活していたことが判明。
本当の彼女は何者なのか、交流のあった友人や同僚、
当時のFBI捜査官、作家などのインタビューをもとに作られたドキュメンタリー。

結論、20歳で殺害されたトーニャは誘拐された子供で、
彼女を連れ去った男、クラレンスはトーニャの実の母親の元夫
まず、偽名の元、2人は父娘として過ごし、
その後改名し、夫婦となり生活していた。

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2. Review/ 感想

このドキュメンタリー映画の評価
おすすめ度👍
 (5)
悲しさ💔
 (5)
ハラハラする💥
 (5)

やりきれない、苦しい話だった。
誰も彼女を助けられなかった。

トーニャの実の両親がこのドキュメンタリーの最後に登場する。
2人は彼女が生まれてすぐ離婚しており、母親が彼女を育てていた。
そんな母親も問題を抱えていたようで、
十分に子供たちの面倒を見れていなかったよう。
同時期、父親はベトナム戦争から帰ったばかりで娘を育てることはできなかった。
そんな親がこのドキュメンタリーに登場し、当時の状況を語る。
よくこの出演したな、と非難したい気持ちもあるが、
この2人が出ることで、このドキュメンタリーの質が
より良いものになったのは間違いない。

母親は自分の同意なしに子供がいなくなっても
平気だなんて信じられなかった。
すぐに娘を探すべきだった。


もちろん母親だけのせいではない。
父親は当時は育てられなかったかもしれないけれど、
育てられるようになったときに娘を探すべきだった。
この父親は母親より2つ年上だけれど、そんな風には思えない現在の姿だった。
現在の母親は車椅子に乗り、やつれ、暗い部屋に登場した。
一方で父親はしっかりした顔つきで明るく上品な部屋で話をしていた。
母親は娘を手放した後も不安定な人生を生き、
父親はきっとその後、安定した生活を手に入れたのだろう。
母親を1番に責めたくなるが、いつになってもいいから、父親こそ娘を探すべきだった

両親が娘を諦めた結果、トーニャは子供の頃から『父親』から性的暴行を受け、
それが普通という環境で生活し、『父親』から売春を強要させられ、
亡くなる20歳までの間に3人も出産を経験し、亡くなる人生とは。
彼女はいつから自分が普通でないって気づいていたんだろう。
彼女は叶わないとわかっていながらも、
友人に宇宙への夢を語っていたのだろうか。

トーニャの出産した子供のうち、
2人目がクラレンスに殺されてしまったマイケルで、
3人目が本作にも登場する、養子に出されたメーガン。
そして1人目については不明のよう。

トーニャが亡くなったのが1990年で、今からたった約30年前。
親が捜索を申し立てない限り、
いつの時代もこのような事件は起こりうる気がする。

今の時代は情報の入手しやすいスマホがあるから、
トーニャみたく高校にすら通わせてもらえず、
ずっと家に監禁状態で、より酷いかもしれない。

他人の事情の詮索はしたくないし、
詮索されたくないけれど、
あと一押し、トーニャの生活に誰かが踏み込むことができたら、
彼女は別の人生を歩むことができたかもしれないと思った。

想像を絶する、心の沈む実話ドキュメンタリー。

非常に辛い内容だが、見応えは抜群だった。おすすめ。👍

31日間無料トライアル

3. Date/ 観賞日

2022年7月21日 Netflixにて英語字幕で

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